はじめに
FP3級の頻出分野「金融資産運用」を初心者向けにやさしく解説。株式、債券、投資信託、利回り計算、リスクとリターン、NISAなど投資の基礎がこの1本でわかります。
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この記事でわかること
- 金融資産運用について
- 株式の基礎
- 債券について
- 投資信託について
- NISAの基礎
- リスクとリターンについて
- FP3級の頻出計算
■ 金融資産運用とは?
預貯金、株式、投資信託、債券などの金融商品や不動産などを利用して、手持ちの資産を「効率的に増やす」ことです。
資産を増やすために投資の仕組みを学ぶ分野です。
■ 株式の基礎
株式会社が事業に必要な資金を調達するために発行する証券です。
株式を購入すると、その会社の「株主」となり、企業の所有権の一部を持つことになります。
Check✅:実際に株を購入して実践!
【2025年版】DMM株で始める米国株投資|1株から買える初心者向けの始め方ガイド
- 株価
株式会社が発行する株式の市場価格のことです。これは、その企業の価値や将来性に対する投資家の期待を反映して変動します。
- 配当
株式会社が事業活動によって得た利益の一部を、株主に還元する形で支払うお金のことです。
- PER(株価収益率)
「株価収益率(Price Earnings Ratio)」の略で、株価が企業の利益に対して何倍にあたるかを示す指標です。PERが低いほど利益に対して株価が割安とされ、高いほど割高と判断されます。
Check✅:【初心者向け】PERとは?企業の収益力と株価の関係がわかる基礎指標をやさしく解説
- PBR(株価純資産倍率)
「株価純資産倍率(Price Book-value Ratio)」の略で、企業の株価が、その企業の「1株当たり純資産(BPS)」の何倍になっているかを示す指標です。この指標は、現在の株価がその企業の持つ資産価値(解散価値)に対して割高か割安かを判断するための目安となります。
Check✅:【初心者向け】PBRとは?株の“割安度”を判断する指標を計算式と目安でわかりやすく解説
■ 債券
債券とは、国や企業などが資金を調達するために投資家からお金を借り入れる際に発行する「借用証書」のようなものです。
お金を貸したことへの対価として、満期まで定期的に利息を受け取ることができ、満期時には額面金額が払い戻されます。株式と異なり、あらかじめ利率や満期が定められているため、比較的安全性が高い資産運用方法の一つとされています。
- 利付債
定期的に利息が支払われ、満期時に額面金額が戻ってくる債券です。利率が発行時に決まっている「固定利付債」と、市場金利の変動で利率が変わる「変動利付債」の2種類があります。
- 割引債
利札がなく、額面金額よりも低い価格で発行され、満期時に額面金額が償還される債券です。
発行価格と額面金額との差額が利息に相当し、満期時にこの差額が利益(償還差益)となります。
- 利回り
投資した元本に対して得られた利益(収益)の割合のことです。
- 信用リスク
企業や個人に資金を貸し出したり、有価証券を保有したりする際に、その相手方(発行体や取引先)の財務状況の悪化などにより、元本や利息が予定通りに回収できなくなる、あるいは資産の価値が減少・消失して損失を被る可能性を指します。
■ 投資信託
専門家が株式や債券などに分散投資して運用し、その運用成果を投資家に分配する金融商品です。
専門家が運用するため、投資初心者でも比較的手軽に始められ、少額からでも分散投資のメリットが得られます。
- 基準価額
投資信託の1口あたりの値段のことです。投資信託が持つ株式や債券などの資産の時価総額から経費を差し引いた「純資産総額」を、受益権の総口数で割ることで算出されます。
- 信託報酬
投資信託を保有している間に、運用会社、販売会社、信託銀行などの3社に支払われる費用です。この費用は、投資家が直接支払うのではなく、信託財産から日割りで自動的に差し引かれます。つまり、運用期間中継続してかかるコストです。
- アクティブ型
市場平均を上回る運用成果を目指す運用スタイルです。市場平均を上回るリターンが期待できる一方で、運用コストは比較的高めになります。
- インデックス型
日経平均株価やS&P500のような特定の市場指数(インデックス)に連動することを目指して運用される投資信託のことです。指数と同じ値動きをするように設計されており、市場全体に分散投資できること、運用コスト(信託報酬)が低いことが多いのが特徴です。
■ NISAの基礎
NISAとは、「少額投資非課税制度」のことで、株式や投資信託から得られた利益にかかる約20%の税金が非課税になる制度です。
- 新NISA制度
2024年から始まった、投資で得た利益にかかる税金が非課税になる制度です。生涯の非課税投資枠が1,800万円に拡大し、非課税期間が無期限化されたほか、従来の「つみたてNISA」と「一般NISA」を統合・再編した「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用できるようになったことが大きな特徴です。
- 成長投資枠
2024年から始まった新NISA制度の投資枠の一つで、投資信託に加えて国内・外国の個別株、ETF、REITなどが購入でき、年間240万円まで非課税で投資できる制度です。つみたて投資枠とは異なり、一括購入と積立購入の両方が可能で、投資対象もより広い点が特徴です。
- つみたて投資枠
2024年から始まった新NISA制度における、長期・積立・分散投資を目的とした非課税投資枠です。金融庁が定めた基準を満たす投資信託などを、少額から定期的に自動で積み立てることで、リスクを抑えながら資産形成を目指すことができます。
- 非課税メリット
本来支払うべき税金がかからない、または軽減されることによって得られる経済的な利益や優遇措置のことです。
■ リスクとリターン
- 分散投資
投資先やタイミングを1箇所に集中させず、複数の異なる資産や時期に分けて投資することで、リスクを抑える投資手法です。
- 標準偏差
データのばらつき(散らばり具合)を測る統計的な指標です。平均値からの各データの差(偏差)を元に、データのばらつきの大きさを一つの数値で表したもので、この数値が大きいほどデータは広く散らばり、小さいほど平均値の近くに集まっていることを意味します。具体的には、分散(各偏差を2乗した値の平均)の正の平方根を取ることで求められます。
- 相関係数
2つの変数間の関係性の強さと方向を-1から+1の数値で表す統計量です。+1に近いほど正の相関(一方が増えると他方も増える傾向)、−1に近いほど負の相関(一方が増えると他方が減る傾向)が強いことを示し、0の場合は無相関(直線的な関係がない)と解釈されます。
■ FP3級の頻出ポイント
- 単利・複利
単利とは、当初の元本に対してのみ利息がつく計算方法です。利息が発生しても元本には組み入れられず、運用期間中、毎年受け取る利息額は一定になります。
対して複利は利息にさらに利息がつく仕組みで、利息を元本に組み入れて計算する方法です。これにより、時間の経過とともに元本が「雪だるま式」に増えていく効果が得られます。
- 利回り計算
投資した元本に対して、どれくらいの収益(利益)が得られるかの割合をパーセンテージで示す計算方法です。基本的な計算式は「利回り (%) = (年間収益 / 投資額) × 100」となります。
- 配当利回り
投資した元本に対して得られた利益(収益)の割合のことです。
Check✅:【初心者向け】配当利回りとは?高配当株の仕組み・目安・注意点をわかりやすく徹底解説
■ まとめ
金融資産運用は生活に直結する分野。
理解しながら学習することで得点源になります。
■ おすすめ教材
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